2020年6月1日月曜日

「日々是好日」を見たよ。

アマゾンプライムのCMでこの映画のPVが流れてきた。私は黒木華、夫は多部未華子が以前から好きで、要は出演者につられて見てみた。

観たあとはなんだかすごくぐちゃぐちゃした気持ちで、一晩たってもやぱりぐちゃぐちゃのままなのだけど、どうにか書いてみたい。

茶道を習う女性のお話で、最初はこれ2時間ずっとお茶点てるだけの映画だったらどうしようと失笑気味にみていたのだけど、徐々に茶道という未知の世界とお茶を点てる場に込められているメッセージ性に引き込まれていった。この辺は茶道入門編プロローグみたいな感じで主人公の典子と並行して楽しめた。

しかし、樹木希林の演じる武田先生の雨水の時の一期一会のセリフからあとは、この映画を観続けてもいいものか迷った。

「ご亭主もお客もそれが一期一会のお茶時だと思って心入れてするものですから...たとえ何度同じ亭主と客が集まって茶事を開いたとしてもその日と同じようには二度とならないんですよ。ほんと、一生に一度限りだと思って...」

一期一会、同じ人が集まるお茶会がまた開かれたとしても、決して同じではない。
武田先生の師匠に当たる人の死を背景にしたと思われるセリフは、コロナ禍で会いたい人にも会えない今の状況にある自分には胸の痛いセリフだった。と同時に、毎日私がログインしているツイッターでたわいないつぶやきを投稿し、返信をくださる人たちのことを想った。

典子はお茶を通じて死を受け入れ乗り越えられたのだろうな、という描写で終わった。
季節や干支が繰り返されるように人もまた出会いがあって別れがあって死がある。

でも、と。私はそれが受け入れたくないと思っている。今日は元気でも明日にはいなくなってしまうかもしれない人たちのことを諦めきれないでいる。たとえそれが死ではなくとも、ツイッターでもいままで自分のタイムラインでもいなくなっていった人たちはいた。

人はどんなに頑張っても死んでしまう。いなくなってしまう。それは理解している。
だけども一期一会の意味を頭でわかっていたとしても、私はどう振る舞うのがベストなのか未だにわからないでいる。ただ、毎日ツイッターにログインしては、みんな元気でいてね。なるべく長生きしてね。と願っているだけ。人の往来や生き死にはもう自分にはどうしようもないし、どうすれば安らぐのかもわからない。とても寂しく思う。

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