以下講演のメモ。
旭川は−24度なので下関の気温は生暖かく感じる。
小学生の頃朝用務員がだるまストーブをつけて用意をしてくれていたが校舎がボロいためそれでも寒かった。−19.6になると学校は1時間遅れて始まる。−24.6度まで下がると休校になる。−24.5だと1時間遅れて始まる。
小学校入って間もないのに、まだ習ってもいないマイナスや、小数点を知っていた。でも校舎が新しくなると、勉強しなくなるもんですね。
北極圏へ
北極圏の大きな島はグリーンランド。その次はアイスランド。あべさんはスヴァーバル諸島のフィヨルドに6月19日から7月19日の一ヶ月間ヨットで行ってきた(北緯79〜80度あと1000キロで北極点)。ヨットは全長21メートル。寝ていたのは2段ベッド。オランダ人の船長、ノルウェー人の船員、イタリアのロマの女性コック(1ヶ月間ずっとイタリア料理だったが美味しかったため日本食が恋しくならなかった)、8人の日本人(含あべさん、ウミガラス研究者のテラサワさん)
ウミガラスの群れの映像(約10分)
姿はペンギンにそっくりだが、羽に白い模様があり、羽ばたいて飛ぶ(体が実に重そうなのでいかにも一生懸命飛んでいますという雰囲気)。飛ぶときは足を広げていてスキーのジャンプのように見える。断崖絶壁のフィヨルド(高さ200メートル〜300メートルが4キロメートル続く場所)に80万羽いる。(敵はホッキョクギツネ)
あべさんのスケッチは80万羽の鳥を表そうとひたすら点々を描いていた。
ペンギンは太った鳥の意味で、もともとオオハシウミガラスのことをそう呼んでいた。今のペンギンとは違う。オオハシウミガラスは既に絶滅。
あべさん曰く、行く前は北極圏という場所は不毛の地だと思っていたが、80万羽もいる光景を見ると、豊穣だと思う。
プランクトンが多いのでそれを食べるオキアミ、小魚、鳥が多くなる。
クジラも多い。
ホッキョククジラ、ミンククジラ、ナガスクジラ、これらを養うだけの食べ物がある。
生物の種類は多くないが一種の個体数が多い。ホッキョクグマ、トナカイ、キツネ、アザラシ、セイウチ、クジラ、ガン、スズメ…
ネズミがいない。
静かな場所
音がない世界。人の気配がしない。
音といえば鳥の声、ヨットのエンジン音。フィヨルドに囲まれているので風が無い。波もない。水面が鏡のよう。ゴムボートで上陸しても音がない。耳鳴りはしなかった。
夏至なので太陽が沈まない。白夜。七夕なのに星が見えない。
明るいままだと眠れなさそうだがそんなこともなく、体内時計があるのか、ベッドに横になって部屋を暗くすると10時くらいには眠れた。
コケのはなし
動物園でトナカイはトナカイゴケっていうのを食べる・・・と話をしていたが実際に見た。苔というと、寺なんかのジメッとしたところに生えている、抜いてみると短い、ああいうのを想像する。が、トナカイゴケはフワフワしていて、それを抜いたらそうめんくらいの太さで20センチくらいの長さのもやしのようでおいしそうだった。
ホッキョクグマのはなし
ホッキョクグマの首は長い。首を下げていると足が5本に見えるくらい。泳ぐのに便利らしい。
ホッキョクグマはアザラシを食べる。潜って魚をとったりはしない。どのようにアザラシを捕まえるかというと、水中に潜ったアザラシの空気の泡を見て水面に上がってきたところを待ち伏せする。匍匐前進のように這って行って、しまいには息に気付かれないように
口をおおったりする。でも、姿勢はただべたっと平らになっているのではなく、おしりをあげている。
おしりを上げている意味
トラも獲物を狙う時、体は低くするけれどしっぽだけは上げてゆらゆらさせている。これは臨界距離を惑わす作戦なのではないか。つまり獲物はしっぽに注目していて、まだ距離はとれていると思っているが、実際はもっと短い距離なので捕まってしまう。
しかしホッキョクグマがアザラシを捕まえる成功率は1割。しかし1頭のアザラシはワモンアザラシで80キロくらい、アゴヒゲアザラシで250キロ位ある。動物園では一日6キロの餌を与えている。それを考えるとアザラシ一頭で相当のもの。
白熊の親子が泳いで向こう岸まで行く写真の紹介
そしてそれを元に出来た絵本。朗読。
絵本をつくろうと思って行くわけではないけれど、お話は向こうからやってくる。
****
2012年2月26日@海峡メッセ下関
「作家が選んだ極上の子どもの本ーとっておきの私の本棚ー」講演会「動物園にぼくはいた〜そして北極圏に行った!〜」絵本作家あべ弘士さんを聞いてとったメモ。
小学生の頃朝用務員がだるまストーブをつけて用意をしてくれていたが校舎がボロいためそれでも寒かった。−19.6になると学校は1時間遅れて始まる。−24.6度まで下がると休校になる。−24.5だと1時間遅れて始まる。
小学校入って間もないのに、まだ習ってもいないマイナスや、小数点を知っていた。でも校舎が新しくなると、勉強しなくなるもんですね。
北極圏へ
北極圏の大きな島はグリーンランド。その次はアイスランド。あべさんはスヴァーバル諸島のフィヨルドに6月19日から7月19日の一ヶ月間ヨットで行ってきた(北緯79〜80度あと1000キロで北極点)。ヨットは全長21メートル。寝ていたのは2段ベッド。オランダ人の船長、ノルウェー人の船員、イタリアのロマの女性コック(1ヶ月間ずっとイタリア料理だったが美味しかったため日本食が恋しくならなかった)、8人の日本人(含あべさん、ウミガラス研究者のテラサワさん)
ウミガラスの群れの映像(約10分)
姿はペンギンにそっくりだが、羽に白い模様があり、羽ばたいて飛ぶ(体が実に重そうなのでいかにも一生懸命飛んでいますという雰囲気)。飛ぶときは足を広げていてスキーのジャンプのように見える。断崖絶壁のフィヨルド(高さ200メートル〜300メートルが4キロメートル続く場所)に80万羽いる。(敵はホッキョクギツネ)
あべさんのスケッチは80万羽の鳥を表そうとひたすら点々を描いていた。
ペンギンは太った鳥の意味で、もともとオオハシウミガラスのことをそう呼んでいた。今のペンギンとは違う。オオハシウミガラスは既に絶滅。
あべさん曰く、行く前は北極圏という場所は不毛の地だと思っていたが、80万羽もいる光景を見ると、豊穣だと思う。
プランクトンが多いのでそれを食べるオキアミ、小魚、鳥が多くなる。
クジラも多い。
ホッキョククジラ、ミンククジラ、ナガスクジラ、これらを養うだけの食べ物がある。
生物の種類は多くないが一種の個体数が多い。ホッキョクグマ、トナカイ、キツネ、アザラシ、セイウチ、クジラ、ガン、スズメ…
ネズミがいない。
静かな場所
音がない世界。人の気配がしない。
音といえば鳥の声、ヨットのエンジン音。フィヨルドに囲まれているので風が無い。波もない。水面が鏡のよう。ゴムボートで上陸しても音がない。耳鳴りはしなかった。
夏至なので太陽が沈まない。白夜。七夕なのに星が見えない。
明るいままだと眠れなさそうだがそんなこともなく、体内時計があるのか、ベッドに横になって部屋を暗くすると10時くらいには眠れた。
コケのはなし
動物園でトナカイはトナカイゴケっていうのを食べる・・・と話をしていたが実際に見た。苔というと、寺なんかのジメッとしたところに生えている、抜いてみると短い、ああいうのを想像する。が、トナカイゴケはフワフワしていて、それを抜いたらそうめんくらいの太さで20センチくらいの長さのもやしのようでおいしそうだった。
ホッキョクグマのはなし
ホッキョクグマの首は長い。首を下げていると足が5本に見えるくらい。泳ぐのに便利らしい。
ホッキョクグマはアザラシを食べる。潜って魚をとったりはしない。どのようにアザラシを捕まえるかというと、水中に潜ったアザラシの空気の泡を見て水面に上がってきたところを待ち伏せする。匍匐前進のように這って行って、しまいには息に気付かれないように
口をおおったりする。でも、姿勢はただべたっと平らになっているのではなく、おしりをあげている。
おしりを上げている意味
トラも獲物を狙う時、体は低くするけれどしっぽだけは上げてゆらゆらさせている。これは臨界距離を惑わす作戦なのではないか。つまり獲物はしっぽに注目していて、まだ距離はとれていると思っているが、実際はもっと短い距離なので捕まってしまう。
しかしホッキョクグマがアザラシを捕まえる成功率は1割。しかし1頭のアザラシはワモンアザラシで80キロくらい、アゴヒゲアザラシで250キロ位ある。動物園では一日6キロの餌を与えている。それを考えるとアザラシ一頭で相当のもの。
白熊の親子が泳いで向こう岸まで行く写真の紹介
そしてそれを元に出来た絵本。朗読。
絵本をつくろうと思って行くわけではないけれど、お話は向こうからやってくる。
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2012年2月26日@海峡メッセ下関
「作家が選んだ極上の子どもの本ーとっておきの私の本棚ー」講演会「動物園にぼくはいた〜そして北極圏に行った!〜」絵本作家あべ弘士さんを聞いてとったメモ。
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